2011年5月30日月曜日

思考の質に合ったツールを知る・使う - ペーパープロトタイピング編

先日の問題提起編から続いて、本日は「ペーパープロトタイピング編」を書かせていただきます。

今回の勉強で学んだことは、ペーパープロトタイピングという本に書かれている、こちらのコラムに集約されていました。

引用開始
プロトタイプが雑なほど、フィードバックの質は上がる。
我々の目的は、
1.このデザインがあくまでも原案であることを強調すること
2.プロジェクトの方向性について委員会と活発な話し合いを行うこと。
3.デザインプロセスに参加している、そして、彼らの労力と専門知識がプロジェクトに生かされている。
・・・っと審査委員に実感させることの3つでした。
会議での目標を確認した結果、洗練された模型よりも、手書きの雑なプロトタイプで行こうと決めました。
これは大成功でした。審査委員たちはこのプレゼンテーションに大変な興味を示し、提案や建設的な批判を返してくれたのです。彼らは審査の後にも、好意的な意見とアイデアを寄せてくれました。これは、これまでのプロジェクトにはなかったことです。
委員たちは、プロトタイプが手書きだったことで、作業に参加している実感が湧いたとコメントしています。
3ヶ月後、実際に動くデモ版アプリケーションでプレゼンテーションを行うことになりました。このデモには、審査委員会から提案された数多くの意見を反映させ・・・(中略)
このプレゼンテーションは、前回よりもさらに大きな成功を収めました。委員たちは自分たちのアイデアが実現したことを喜び、チームの一員になったの感じたのです。また、彼らは完成版のスクリーンショットとデザイン用のスケッチを見比べて作業が大きく前進していることに歓喜の声を上げました。
引用終了

このコラムを読んだ時、私は目からウロコが何枚も落ちました。
その前に、ペーパープロトタイピングについて少し説明擦る必要がありますね。

ペーパープロトタイピングとは、上に書いた画面デザインのラフを用いて、操作性や要求の本質をヒヤリングする手法です。
恐らく日本ではほとんど用いられていない手法だと思います。
実際、ペーパープロトタイピングの事を専門に解説した書籍は、私の知る限り先日ご紹介させていただいた1冊のみです。

このペーパープロトタイピングを実際にどのようにすすめるのかは、映像を見てもらったほうが分かりやすいと思います。
ちょうどYouTubeにアップされていたこちらの映像で感覚を掴んでいただけるのではないかと思います。


私が理解する限り、ペーパープロトタイピングのポイントは次の3つになります。

①コンピュータの役割をする人と、ユーザの役割をする人の最低2名でプロトタイプシナリオを実行する。
②コンピュータ役の人は、ユーザと一切話しをしない。
③シナリオを実行しているシーンをビデオに撮影し、後ほどその映像をレビューする。

いかがでしょうか?
あまりにもアナログでスマートではない手法。
とても洗練された手法ではないと感じるのが、殆どの人の第一印象だと思います。

しかし、このペーパープロトタイピングという手法のウラに隠れている人間心理に自然なアプローチであることを理解できる方にとっては、「なるほど!その手があったか!!」っと思わず膝を打つような手法ではないかと思います。

まず私が感じたのは・・・

っと、今回も長くなりそうなので、一度ココで今回の投稿を区切ります。
次回は、このコラムを人の心と脳の仕組みという観点から、深読みしていきたいと思います。

お楽しみに♪

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株式会社ライジングサン・システムコンサルティング
岩佐和紀 URL : http://www.risingsun-system.biz/
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 上級システムアドミニストレータ
 FileMaker認定デベロッパーVer10/11

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