2011年5月28日土曜日

思考の質に合ったツールを知る・使う - 問題提起編

昨日は娘が通っている幼稚園の田植えでした。
今年年長さんの娘、そして我が家にとっても(今のところ)最後の大地での田植え。

この田植えは「苗を植える」以上に、親と子どもが泥だらけになって体を使って遊ぶことに意義があると勝手に(?)思い込んでいる数家族がおりまして・・・

オヤジ自らが水がたっぷりはられた田んぼの中を駆けまわり、叫びまわり、そして泥水にダイブ!! まるで人間田おこしの如く田んぼの中で激しく暴れ回ります(笑)

以下3枚は去年の田植えの写真。
プロのカメラマンの方が、カメラにサランラップを巻いて撮影していただきました。




写真をアップして気がついたのですが、うちの娘の同級生のオヤジは全員フリーランス・個人事業主ですね・・・

うちの娘、最初の年は田んぼに入ることすら嫌がって泣いていたのですが、今年はオヤジと一緒に先頭切って泥だらけになって走り回っていました。

うんうん。成長したものだ。
オヤジも負けじと成長しないとね。

っと言うことで、その成長するための勉強で得たことをアウトプットさせていただきます。

今回の話題は表題にあるとおり、「思考の質に合ったツールを知る・使う」です。

ここ最近、今一度上流工程の進め方や勘所を再度勉強し直そうと、BABOKとプロトタイピング手法について数冊の書籍を読みました。

この勉強の過程で新たに気づいたこと、それは・・・

思考の質が発散を目的としたものであれば、アウトプットするツールはルーズに表現できるものが、収束を目的としたものであれば、ツールは精緻なモノが良い。

っと言うことです。

ここでルーズなアウトプットをするツールとは、例えば手書きのマインドマップや、手書きの画面デザイン、業務フローチャートになります。

逆に精緻なアウトプットをするツールとは、PCで記述したマインドマップや画面デザイン等の各種ドキュメントになります。

そもそも、上流工程の再勉強を始めたのは、自身が手がけているプロジェクトを通して、その進め方と方法論に改善すべき問題が見つかったからです。

私はシステム開発にFileMakerを使ったプロトタイピング手法を用いているのですが、しばしばクライアントさんから「??」っと感じるフィードバックを受けることがありました。

このFileMakerという生産性の高い開発プラットフォームは、例えばエンドユーザさんからヒヤリングし、1週間後には、ある程度動く形、時にはそのまま業務で使える形でプロトタイプを開発することができます。

プロジェクトの多くの場面では、このFileMakerを用いたプロトタイプがうまく機能し、早期にクライアントさんの要求を汲み上げられ、開発の手戻りに関しても、一般的なウォーターフォール手法と比較すると、全体的な開発パフォーマンスは3割から5割程度、効率化されているのではないかと感じています。

そんな「いいことばかり」のようなプロトタイピング手法ですが、いくつかの落とし穴にはまったことがあり、それが今回改善したいと思っている問題点でもあります。

それは、開発初期段階における機能要件のヒヤリングを目的としたプロトタイプレビューにおいて、クライアントさんからフィードバックされる内容が、画面のフォントの大きさであったり、オブジェクトの位置であったり、全体的な色合い、画面構成といった「上流工程時点ではある意味どうでも良い」内容のフィードバックが大量に発生したことです。

次回レビューまでにクライアントさんが指摘したこれらの内容は、当然修正しておかなければ、「自分の言ったことが伝わっていない」と判断され、また同じ指摘が繰り返されます。

いくら技術者側が「これはプロトタイプなので、本番システムではしっかり直します」と言っても、そういった「細部」がどうしても気になるようで、「本質的な」要求がなかなか固まらないというジレンマに陥る場面が何度かありました。

FileMakerを使ったプロトタイピングでは、プログラミングやDBのスキーマ設計などが極めて短い時間でできてしまうのに対し、作業的な手間が一番かかるのは、実はUIデザインなのです。

こういったUIに関するフィードバックが、上流工程で大量に発生すると、本来の目的である機能要件の分析・定義に投下する時間が圧迫されてしまい、UIの作り込みに大量の時間を投下せざるを得ないという状況になります。

プロトタイピングの採用により、確かに開発パフォーマンスは上がっているのですが、こういった部分はもっと改善できるのではないだろうか?

これが、今回の問題点であり改善のテーマでもあります。

っと言うことで、今回はプロトタイピング手法を用いたプロジェクトで、自分が遭遇した問題について書き起こしてみました。

今回は問題提起までにとどめておき、次回の投稿で具体的な対策について書いてみたいと思います。

以下、今回の勉強で使った書籍をご紹介いたします。

BABOK超入門
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822262545/httpcocoqubel-22/ref=nosim

ペーパープロトタイピング
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4274065669/httpcocoqubel-22/ref=nosim

ソフトウェアプロトタイピング
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4320097564/httpcocoqubel-22/ref=nosim

最後に、このブログを書くに当たって書いた手書きのマインドマップを・・・



それでは皆さん。
素敵な週末を!

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株式会社ライジングサン・システムコンサルティング
岩佐和紀
URL : http://www.risingsun-system.biz/
認定資格 :
 上級システムアドミニストレータ
 FileMaker認定デベロッパーVer10/11

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