2014年3月23日日曜日

今シーズンは最後かな?

今シーズンは最後になると思われる戸隠スキー場行ってきた。

娘は去年からスキー始めたのですが、うまくなったなぁ・・・

撮影はSony HDR-AS30V のPS モード (1080-60P)、手ブレ防止ON。

60pで撮影した動画を、MacプリインストールのiMovie09で編集しようとしたところ、取り込みは出来るんだけど、出力は30pでしかできない・・・

色々調べてたら、iMovie2013だったら60pでも出力できそうだったので、わざわざOSを10.9にアップグレードして、iMovie2013で編集後60pで出力・・・しようとしたけど、フレームレートを設定する場所がわからず、結局断念・・・

・・・しようと思ったけど、そういえばGoProStudioってGoProの動画編集ソフトだったら60pで出力できるって聞いたことがあったので、早速ダウンロードして簡単に音だけ付けてmovファイルを60pで出力。

Sonyのカメラで撮った動画をGoProStudioで編集するという罪悪感に苛まれながらも、やはり60pのなめらかな映像はスバラシイ。

このmovファイルをYouTubeにアップした映像がこちら。
多分YouTubeで再生されているのは30pに変換された後かな。

なんか滑らかさがぜんぜん違う。

2014年3月12日水曜日

1年以上放ったらかしにしていたのに・・・?



1年以上放ったらかしにしていたのに意外とコンスタントに読まれているみたいなんで、長野移住満5年を機にまたちょっとづつ日常を綴っていこうと思う。

これまで仕事の話やらプライベートの話やら人生観やら色んな話題がごちゃまぜだったけど、こっちは仕事以外の全部。仕事のことは基本全部会社のほうのブログに書くことにする。

こちらのブログにある仕事系記事はじゅんぐりと会社のブログへ移行する。

ここでは気負わずゆるい感じで書いていきたい。

しかしこの冬は40年の人生でも一番遊んだんじゃないかってぐらい遊んだ。何して遊んだってスキーですよ。

長野移住してきて3〜4年はスキー全然興味なかったし、寒い時に寒いところ行くとか信じられなかったんだけど、娘がスキー楽しむ姿をみて「やってみようかなー」と思ったのが昨年2012-2013年のシーズン。

それ以降すっかりはまってしまい、本日に至るわけです。

休日はもちろんのこと、平日だって天気が良ければガンガン滑りに行きましたよ。だって自宅からスキー場まで片道30分だし、フリーランスなだけに仕事する時間帯は自由だし。

朝2時間ぐらい早起きしてがーっと仕事して、1時間とか2時間ぐらい滑って、また帰ってきて仕事・・・・的な働き方が長野市だとできちゃうんです。

っということで、こちらは今シーズンゲットしたSONYのウェアラブルカメラ【HDR-AS30V】で撮影した動画を適当に編集した映像。



HDR-AS30Vで初撮影。



コケた時のBGMはやっぱりコレ。




定点観測でもイケる。




めっちゃ晴天の戸隠スキー場



2012年10月19日金曜日

経営層と情報システム部門の乖離を解決しよう

昨日は「情シス部門の戦略部門化、ふたたび」というタイトルで、情報システム部門が戦略の立案と実行をマネジメントする「戦略部門」に生まれ変われない3つの理由を上げました。

今日はその中の、「経営層と情報システム部門の乖離」にスポットを当て、その解決方法について、自分の経験談も交えながら考察していきたいと思います。

まず、経営層と情報システム部門の乖離に関する定義をしておきたいのですが、ここでは「双方の信頼関係の欠如」ということで定義したいと思います。

簡単にいうと・・・

経営層から情シスをみても「何をやっとるかわかん。」

情シスから経営層、特に社長を見ても「何を考えとるかわからん。」

こういう状態ですね。

多かれ少なかれ、どんな会社の情シスと経営層も似たような感情を双方に対して感じた経験はあると思います。

じゃぁ簡単な話で、お互いに何を考えているか、お互いに何を期待しているのかを、腹を割って話しあいましょうということになるのですが、ここが一筋縄ではいきません。

一筋縄ではいかない理由はいくつかあります。

例えば、情シスは経営のことが分からず、経営層はITの事がわからないといった原因はよく見聞きすることだと思います。

これについては、もう「情シスが経営の勉強をしましょう!」ということに尽きるのですが、具体的な勉強方法等については、その類の本もたくさん出ていることですし、今回は見送ることにします。(後日書きます!)

そして今回は、「経営層と感情レベルの信頼関係を構築する」というテーマにフォーカスして考察していきたいと思います。

多くのシステム技術者は、IT技術の本はたくさん読んでも、心理学や脳科学、NLP関連の本を読む方は少ないのではないでしょうか。

中には技術書も読まない、こまったエンジニアさんもいますが・・・

私は5〜6年前から、心理学系の本を読んだり、心理カウンセラーのトレーニングを累計で約150時間受講したりと、システム屋のサブスキル強化として、そういった勉強をしてきました。

きっかけは、子どもを授かったことですね。

やっぱり子供と親の信頼関係、特に父親と子どもって、母親と子どものようには行かないので、この手の知識があるのと無いのとでは、信頼関係の強度が全然違ってきます。

そんな勉強から得た知識と、実体験で成功した事例を元に、経営層と情シススタッフとの感情レベルにおける信頼関係の構築の仕方について書いてみたいと思います。

テーマは3つ。

1つめは、経営者の心理的内面を知る。

2つめは、顔の構造から経営者の特質を知る。

3つめは、ランチに誘うです。

1.経営者の心理的内面を知る。

心理学をある程度勉強したことがあれば当たり前の理論なのですが、その人が表に出している感情や正確は、その人が持っている本質の部分のウラ返しになっています。

例えば、表に出ている正確が豪快でポジティブで、俗にいう「イケイケドンドン」的な人というのは、実は内面が非常にナイーブで傷つきやすく、また非常に疑い深い性質を持っているケースが多いです。

特にご自身で起業された中小企業の社長さんにはこのタイプが非常に多いです。

このタイプの方と信頼関係を構築するのに有効な手段は、まずいきなりダメ出しをしないこと。

次に、その社長さんの表に出ている性格をひっくり返して褒めるということです。

順に説明しましょう。

まず「いきなりダメ出し」ですが、これをやって失敗する情シススタッフ、もしくは
コンサルさんもですが、実は非常に多いです。

多くの情シススタッフorコンサルさんは、自己アピールも含めて、経営者に社内の問題点を明確にし、その解決策を提示しようとします。

しかも、いきなり核心をつくような「重いテーマ」の問題を提示してしまうことが多々あります。

これは特に問題を提示する側が極めて有能で、スキルが高い人達に良くある傾向です。

こういう人は有能なので、極めて短期間で問題の核心的な部分が見えちゃうんですね。

そしてその解決策もズバッとわかる。

しかし、その持って行き方として、いきなり「うちの会社の問題点はこれです!」っと、幾つもの問題を提示してしまう、もしくは核心的な部分の提示をしてしまうと、感情レベルでの信頼関係構築という観点からは、非常に大きなマイナスになってしまいます。

問題点の明確化というと言葉はカッコイイのですが、ぞくな言葉で表現すると、これはまさに「ダメ出し」なのです。

先にも書いた通り、イケイケドンドン的な社長さんの内面は非常にナイーブです。

社長さんにとって、自分の会社は手塩にかけて育ててきた子どもそのもの。

その大事に育ててきた子どもに対して、いきなり何処の馬の骨ともワカラン人間から、あれもダメ、これもダメと、次々にダメ出しされると、その親としての気持ちはどうなるでしょうか?

私だったら、まず1回は拳で・・・(以下、自粛)

表面的にはいろんなリアクションはあると思いますが、内面では必ず強い敵意をいだきます。

相互理解が必要な相手に敵意を抱かせたら、もうおしまいです。

どんなに論理構成がしっかりした提案や企画を持って行っても、理論的・非理論的あらゆる手段を駆使して、その企画が潰されます。

もしくは、一時的に企画が通ったとしても、そのプロジェクト進行の過程で、必ず問題が出てきます。

ただ、この感情的な綱引きや対立は、本人同士も意識できない潜在的な部分で起こっているので、なぜうまく行かないのか、本人同士もよくわからない。

でも「なぜか上手くいかない」状況に陥り、それが相互の感情的レベルにおける乖離につながっていきます。

これを避けるには、その会社で「既に達成していること」もしくは「強みと思われるもの」をしっかりとフォローし、それらの強みをより確実に、強固にするために、ステップバイステップで、こういうことを強化しましょうという持って行き方をします。

言われてみれば当たり前の話ですが、まず会話をするには、相手に耳を開いてもらわなければなりません。

もちろん、人間ですから物理的に耳を閉じることはできないのですが、心理的に耳を閉じることというのは、人間、日常茶飯事でやっています。

簡単にいうと、感情的に聞きたくないことには耳を開いていません。

逆に人間は、感情的に聞きたいことに対してのみ耳を開きます。

なので、まずは相手の耳を開いてもらうということが非常に重要なのです。

そう考えると、聞くという漢字は、門と耳の組合せ。
本当に良くできていますね(笑)

まぁ、日産のゴーンさんのように、「いいことは聞きたくない。会議の場では問題だけを議論する。」というのも素晴らしいのですが、これはほんのごく一部の「プロ経営者」のみに通じることだと思います。

まずは、その会社の強みややってきたことに敬意を払い、その部分をしっかりとフォローした上で、より良く成長するためには・・・っという切り口で持っていくのが、経営者とのより良い感情レベルにおける信頼関係を構築するコツになります。

次に、ひっくり返して褒めるということについて説明します。

これは先程も書いた通り、人間が表に出している特性・性格というのは、その人が内面に持っている本質的性格のウラ返しです。

なので、表に出ている特性をひっくり返して褒めるということは、その人の内面深くを見て褒めるということになります。

例えば、豪快でイケイケドンドンな社長さんに、「いやぁ〜 社長はいつもエネルギッシュでポジティブで素晴らしいですね!」なんて行っても、表面的にはどう受け取るかわかりませんが、内面的には「お前に言われたくない」と思っています。

逆に、こういったイケイケドンドン系の社長さんは、時折精細な部分や感情的な弱さをぽろっとみせることがあります。

そういったときに、さらっとその部分を褒める、もしくは「わかります。その辛さ・・・」的なリアクションを返すと、実はもの凄く強固な信頼関係ができます。

端的な表現をすると、「こいつ、わかってるじゃん」となるのです。

正直、これはかなり強力なテクニックなのですが、自分自身がメンタル的にクリアでないと、なかなか使うのが難しい技でもあります(笑)

なので、このワザは、自分自身が何度か心理カウンセリング等のセッションを受けて、自分自身のメンタルが安定した状態で使うことをオススメします。

表面上のテクニックだけ真似ようとすると、これは相手が普段は鎧の下に隠しているものに触れる行為なので、下手にやると逆に激怒されることもありますので、注意しましょう。


いやぁ〜相変わらず文章が長い・・・orz



2つめの、「顔の構造から経営者の特質を知る」と、3つめの「ランチに誘う」は、明日以降に書きたいと思います!

2012年10月18日木曜日

情シスの戦略部門化、ふたたび・・・


おはようございます。

最新の日経コンピュータを読んでいたら、今回の号から新たに2つの気になる連載が開始されていました。

ひとつは「システム部門 再生の極意」、もうひとつが「いる資格、いらない資格」というタイトルになっています。

今回、双方の連載でキーワードとなっていたのが、如何にITを経営に活かすかというテーマです。

その根底にあるテーマの表現方法として、全社は「情シス部門の再生」そして後者が「資格」にスポットを当てているという印象を受けました。

ITを経営に活かす・・・

これは本当に古くて新しい問題です。

そもそも、ITの存在意義自体が経営をより円滑に、効率的に進めるためのツールであり、企業に情報システムが導入されて数十年、そのように活用して来られたはずなのです。

しかし今、またこのような「根本的な問い」にスポットが当たるようになってきました。

この背景について考察してみたいと思います。

私がこの業界で働き始めて約20年なのですが、過去にも何度かこの話題にスポットが当たることがありました。

例えば今から12〜15年ほど前、企業ではメインフレームやオフコンといった大型コンピュータから、「ダウンサイジング」という旗印のもと、オフィスで利用するコンピュータの主役がPCに移ってきた頃です。

この頃に言われたのは「情シスの戦略部門化」

当時提唱されていたコアのメッセージというのは、煎じてつめると「アウトソーシング」です。

情シス部門は、経営層と一体となってIT戦略を作り、それを実行、マネジメントする。

それら以外の機能は、ITの専門企業へアウトソーシングして、情シスを戦略部門に生まれ変わらせましょうという主旨です。

このトレンドの中で、実際に世の中ではアウトソーシング化が大きく進みました。

「戦略的アウトソーシング」という言葉が生まれ、社内の情報システム部門には戦略の立案と実行をマネジメントする精鋭だけが残り、トレンドの早い技術的な仕事はプロにアウトソースされて行きました。


「戦略的アウトソーシング」という言葉が生まれ、社内の情報システム部門には戦略の立案と実行をマネジメントする「アタマ」だけが残り、トレンドの早い技術的な業務、つまり「手・足」はプロにアウトソーシングされて行きました。

・・・が、しかし、情シスの戦略部門化が達成できた会社は恐らく全体の10%にも満たないのではないでしょうか?

もちろん、情シスの戦略部門化に成功したという事例も幾つか見聞きします。

例えば、ユナイテッド・アロウズさんであったり、東急ハンズさんであったりというのは、頭と手足の切り分けがうまくいった好例として、よく見聞きします。

しかし、多くの情シスさんは、自社で保有しているシステムの内部構造も分からず、利用部門や経営層からの質問にも的確に答えられない、改善案も提案できない、気が付けばアウトソーシング会社におんぶにだっこの状態で、「社内の御用聞き部門」と化している情シス部門のほうが多いのではないかと思います。

この状況を憂いで、大手企業を中心に、アウトソーシングしていた技術的な業務を再び内製化する動きもあるようです。

しかし、これは個人的な意見ですが、技術的な仕事をアウトソースすることに関しては正解だったのではないかと思います。

もちろん体力のある企業で、自社内に技術者を抱えられ、その技術者さんに対して社内における明確なキャリアパスを提示でき、何よりも技術力の向上が給与の評価に大きく考慮されるような人事システムを構築できる企業さんは内製化して、技術者を抱え込むという選択肢もあると思います。

しかし、多くの中堅・中小企業では、そのような組織、及び人事制度を構築するのはほぼ不可能だと思います。

特に、技術力の向上と昇給に相関関係を持たせるような人事システムというのは、社内で優秀な技術者を囲い込むためには不可欠な要素だと思うのですが、ユーザ企業に「優秀な技術者」を評価する基準・風土をもった企業さんはほぼ皆無でしょう。

ということで、技術部分のアウトソーシングというトレンドは、個人的には良かったと思っています。

では、なぜ「情シス部門の戦略部門化」は進まなかったのでしょうか?

私も、まさにこのトレンドのまっただ中で、情報システム部門の仕事をしていましたので、いろんな思いはありますが、強い自戒の念を込めて、冷静に考えると、大きく3つの理由があるのではないかと思います。

ひとつ目は「経営層と情報システム部門の乖離」2つ目は「戦略部門の具体的機能が不明確」、最後の3つめが「情シス人材の流動化」です。

この3つの問題はそれぞれが絡み合ってそれらを構成しているので、どれかひとつを解消すれば良いというものではなく、複合的に対応すべき問題です。

明日以降、これらのことについて、考察を深めていきたいと思います。

2012年1月3日火曜日

-「親切」は驚くほど体にいい - の書評です。

ブクコレという、読書を軸としたSNSに書評を書きました。
よろしかったらドウゾ!

http://www.bookreco.jp/member/reviews/detail/21208/14106


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株式会社ライジングサン・システムコンサルティング
岩佐和紀
URL : http://www.risingsun-system.biz/
認定資格 :
 上級システムアドミニストレータ
 FileMaker認定デベロッパーVer10/11

2012年1月1日日曜日

明けましておめでとうございます!

新年、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

昨日、Facebookのほうで、2011年を振り返る文章を書いていたのですが、なんと最後の1行を書きこんで、保存ボタンをクリックしたタイミングでブラウザがフリーズして、すべての文章が飛んでしまうという稀な現象に遭遇してしまいました(涙)

普通だと、「縁起が悪い」っと考えてい舞うのですが、ここは前向きに、これで全ての厄が落ちて、2012年は新たな気持ちで迎えることができると考えます!

さて、まずは昨年の振り返りから。

2011年は、この仕事を初めて約20年間で培ってきたすべての経験と知識・知恵を、実務に投下できた1年でした。


何よりも、最下流の「実装」レベルの仕事をがっつりとさせていただく機会に恵まれました。


ITの仕事は、上流工程〜下流工程と、業務内容をゆるくセグメントする慣習があるのですが、今年はまさに、この上流から下流全ての工程の仕事をさせて頂きました。


まず、最上流工程の仕事ですが、こちらは非常に意義深い経験をさせて頂きました。


これまで、お金を頂いて行う仕事では、ほとんど使って来なかったスリーインワンや全脳思考で習得した技術を使って、新しいビジョンを導き出すお手伝いをさせて頂きました。


こちらは、コンサルティングというよりも、ファシリテーション的な意味合いの強い仕事になりました。


そもそも「コンサルティング」という業種が、時代背景的に縮小傾向に向かうことを予想しているので、今後の新しい業務展開を考える上でも、非常に意義のある経験になりました。


また、嬉しいことに、お客様も非常に喜んでいただいたプロジェクトになりました。


3.11の影響で、まだこのビジョンを形にするプロジェクトは立ち上がっていないのですが、形にするフェーズでも、ぜひお手伝いをさせていただきたいと思っております。


そして次に下流工程の仕事。


このセグメントの仕事に関しては、寝ても覚めてもFileMakerな1年でした。


よくよく振り返ると、そもそも実装の仕事をがっつりやること自体が12〜13年ぶりでした。


私はシステム屋として20年の経験があるのですが、その中のほとんどを社内SE、そしてITコンサルとしてやってきた人間なので、実装の仕事は、最初の6年程度しかやっていません。


それだけのブランクがある中で、実装の仕事をさせていただき、一定レベルのシステムをリリースできたことは大きな自信になりました。


そして何よりも、それだけブランクのある私のような技術者でも、アイデア・着想をスムーズに形にすることができるFileMakerに巡り会えたこと、そして今年は特に、FileMakerの著名な技術者さまと面識を持つことができたのが、自分にとって大きなプラスになりました。


いくら開発テクニックの情報がネットから簡単に取得できる世の中になったとしても、やはりリアル空間における、技術者同士のダイヤログから生まれてくるアイデアや問題解決力には、絶対にかないません。


実際、こういった著名な技術者の方々とのダイヤログで、自分が抱えていたいくつもの問題が解決されていきました。


本当に人と人との出会い、そして対話をさせて頂く機会に恵まれたことに感謝です。


さて、昨年は自分自身が18歳でこの仕事を初めて、38歳を迎え、まさに自分的20周年の年になりました。(よくどちらの大学ですか?って聞かれるんですけど、僕は大学に行っていないんです♪)


まさに、冒頭に書いた通り、システム屋20周年にふさわしく、この20年でやってきたことを、全部実業に投下することができた1年でした。


そして新たに迎えた2012年。


今年は、私の敬愛する神田昌典先生が提唱されている人生12年周期説・春夏秋冬理論で、秋の1年目に入ります。


私の人生は、ほぼこの春夏秋冬理論に当てはまるように回っていますので、今年から3年は、まさにこの20年間やってきたことの総括、そして収穫のフェーズに入ります。


また、社会的には、同じく神田先生が提唱されている近代史70年周期説に当てはめると、1945年から始まったサイクルの、最後の「破壊と創造」の4年間になります。


3.11が象徴的な出来事だったように、ここから2015年までは、これまで私たちが正しいと思ってきたこと、良いと思っていたこと、知っていると思っていたことが、全て覆される4年になることと思います。


こういった時代的なめぐり合わせのフェーズで、自分自身が秋の3年、そして冬の1年目を迎えるのは、どういった運命のめぐり合わせなのか・・・


なかなか興味深いものがあります。


そして今年の目標・・・


具体的な目標はすでに自分の中で決まっているのですが、あまり公にすると、プレッシャーに弱い自分としては、逆にその目標が重荷になって投げだしてしまうという自分的にはお馴染みのパターンがあるので、今年は公表しないことにします(笑)


・・・・が、そのやりたいことをひとつのキーワードで表すと「チーム」になります。


フリーランスになってちょうど6年目を迎えているのですが、そろそろひとりで何でもやるというフェーズを卒業し、チームでいろんなことをやっていくというフェーズに移っていきたいと思っています。


そもそも、フリーランスになったのは、自分の理想の子育て時間を確保することが目的であり、フリーランスになったのはその手段でした。


組織の中にいると、なかなか自分の「我」だけで行動するのは難しいですからね。


そして、その娘も今年で6歳。小学校に上がります。


フリーランスとしての役割は終了を迎えますので、また新しい働き方を見出していきたいと思います。


っということで、今年の目標のキーワードは「チーム」


来年の今頃、自分がどういったチームをつくり、またどういったチームに属しているのか、本当に楽しみです。


来年の今日も、笑って迎えられる1年にします!
本年もよろしくお願いいたします!!


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2011年8月13日土曜日

人件費の削減を目的としたシステム化は失敗する。

システム屋として、本当にこんなことを書いていいのかどうか躊躇していますが、バーチャル師匠である神田昌典さんからタブーに挑戦せよ!っという指示を発しておられることですし、自分もプチタブーに触れてみたいと思います。

そのタブーは、人件費の削減を目的としたシステム化は失敗するというプチタブーです。
厳密に言うと、失敗する可能性が極めて高いということですね。

こんなことを書くと、これまで人件費の削減を「殺し文句」にいくつかのシステムを企画してきた人間としては、ともすれば「あんたの商売、サギじゃん。」と言われてそうです・・・

しかし、提案したときは本当に削減できると信じて提案をしていたので、詐欺じゃないですよ。っと先に弁解しておきます(笑)

そして、今後は、これから書くことをクライアントさんに説明した上で、システム化の企画・提案をしていくことを宣言しておきます。

さらに、数多のシステム屋がこれから書くことを知らないまま、システム化の提案をしているということを、企業の情シス担当者、そして経営者は、よく理解しておいてくださいというメッセージも込めています。

すいません。
前置きが長くなりました。
それでは始めます。

企業でシステム導入をする際、開発費の社内承認を得るのに稟議書を起案して、ぺたぺたをハンコを押してもらい、決裁印が押されて初めてプロジェクトのおさいふにお金がチャリンと入る。

どこの企業でも、大よそこの儀式は行われていると思います。

そしてその稟議書に書かれている、もしくは添付資料に書かれているのが「投資対効果」。

大雑把にいうと、「このシステムは、開発費用に1000万かかるけど、導入効果として、3年で1500万円のコスト削減効果があるので、作ったほうがお得ですよ。」といったシナリオで投資対効果の説明が書かれることがほとんどだと思います。

そして、この削減効果の最も着目される点が「人件費」。

何故なら多くの経営者が、今一番削りたいのは何よりも「人件費」だから。
なので、稟議書に書く削減効果として、「人件費がxxx万円減りますよ。」というのは、経営者に対してのキラーワードなのです。

しかし、ここでセントラルクエスチョンを。
本当にシステム化によって人件費は下がるのでしょうか?
これはYesでもあり、Noでもあります。

まずはYesのパターン。

例えば、パートさんや派遣さん等の一時雇用者の方が従事していた仕事をシステム化することによって、これまで5人の一時雇用者でしていた仕事を2名でできるようになりました。だから、3人分の雇用契約を解除することによってその分の人件費が浮きました。

こういったケースはあると思います。
システム化によって人件費が削減できるYesのパターンですね。

しかし、「人件費がxxx万円減りますよ。」の人件費が、一般的に言われる永久雇用を前提とした従業員さんの「残業時間の削減」となった場合、これが実現するのは極めて難しいというのが、これまでの経験から言えます。

こちらがNoのパターン。

では、なぜ永久雇用を前提とした従業員さんの残業時間を減らすのが難しいのでしょうか。

これは、脳と心の仕組みを理解することで、「なるほど。人間ってこういう仕組みでできているのか。だったら、システム化するだけじゃ、人件費は下がらんわなぁ」というのがメカニズムとして理解できるようになります。

ここでいうメカニズムに大きく関連してくる、人間に備わった機能が 恒常性維持期機能。ホメオスタシスという機能です。

リンクを張ったWikipediaの内容にもあるように、一般的にホメオスタシスとは、生体を恒常的に維持する機能。分かりやすく言うと、人間の体温が約37度に保たれているのは、このホメオスタシスによる恩恵です。

そして面白いのが、機能脳科学者の苫米地博士によると、このホメオスタシスは、物理空間だけではなく、情報空間にまで作用するということです。

これはどういう事かというと、例えばある人が、昨日はものすごく社交的な性格だったのに、今日になると一転、内向的な性格になり、あさってになったらものすごく凶暴に性格になってしまう・・・なんてことはないですよね?

性格は、人間が内相的に「自分はこういう人間だ」という無意識レベルの定義付け。もう少し本質的な表現をすると、「自分は社会に対してこういったリアクション・態度を示しておけば生命を維持するのに都合が良い」という無意識レベルの情報から成り立っていると考えられます。

そしてこの無意識レベルで保持している情報空間にも、ホメオスタシスが働いているというのです。

なるほど。
なので、人間は一定の価値基準や思考パターン、そして性格などを保持することができるのですね。

っと言うことは、単純に物理的な生体を維持するのと同時に、自分の脳の中にある情報に対しても恒常的に維持しようとする機能が働いているわけです。

脳の中にある情報は、自分の生命を維持するのに必要な情報が膨大に蓄積されており、その必要・不必要の切り分けを海馬という組織が担当しています。この海馬によって「必要だ」と判断された情報は、長期記憶として人間の脳の中に記憶され、「必要なし」と判断されたものは、忘却の彼方に消え去っていきます。

そして、長期記憶として記録さえた情報は、ホメオスタシスによって恒常的に維持される仕組みになっているということです。

しかし、こう書くと、至極当たり前ですね。

重要だと思って記憶したことが、簡単に書き換えられてしまったら、重要だと判断した前提条件が崩れてしまうわけで、そうなったら重要かそうでないかを判断すること自体に意味が無くなってしまいます。

ただ、この「情報を恒常的に維持する機能」が、極めて強力であるがために、しばしば「変化する」ということに対して消極的な生体フィードバックが強力に働くという側面が有るということを理解しておかなくてはいけません。

ここまで書くと、なぜシステム化だけでは人件費が下がらないか、労働時間が減らないかがなんとなく分かると思います。

システム化は、大なり小なり、現状否定の側面がありまる。

時には、これまで良しをされていた情報、価値基準をひん曲げて、今日からコッチのほうが正しい情報、価値基準ですという変化を伴います。

もちろん、この変化は仕事が楽になったり、早くなったり、正確になったりで、みんなが幸せになる好ましい変化なので、良くできたシステムというのは本当に歓迎されます。

しかし、楽になった、早くなった、正確になった、みんなハッピーになったのですが、システム導入の条件であった「人件費・労働時間の削減」が本当の意味で達成されているのでしょうか?

よく新聞や雑誌などに「◯◯社が、◯◯システムの導入により、◯◯時間を削減!」なんて出ていますが、その時間削減によってもたらされた削減費用の部分が、決算書、P/Lにリニアに反映されているのでしょうか?

恐らく、それはほぼ100%といっていいぐらい無いと思います。

でもシステム導入効果を説明するときの稟議書やシステム屋からの提案書には、そういう効果があるということを示唆するような表現が含まれているわけです。

では、なぜITによる業務効率化によってもたらされた恩恵が、決算書には結びついていかないのか。

ここにホメオスタシスからのフィードバックが関係してきます。

全ての人間にホメオスタシスが備わっていることを考えると、ほとんどの人は、いくら仕事が効率化されても、昨日までの非効率な仕事のやり方を無意識のレベルで保とうとします。

もちろん、これにはいろんな難癖を付けて「システムを使わない」という分かりやすい抵抗も有るのですが、それ以上に厄介なのが、削減された時間を埋め合わせするために、別の新しい仕事を作ってしまうことで、トータル的な労働時間は相変わらず減らないという事象が極めて多いこと。

これは自分のお客様の経営層の方がおっしゃられていたことなのですが、「いくら業務を効率化するためにシステム投資をしても、直ぐに別の仕事をつくる。結局トータルの労働時間は減らない。だからシステム化投資をしても効果がでない。」とおっしゃられていたのを聞いて、はっと気がついたことです。

確かに、プロジェクトをキックオフするまでの企画段階では、机上の計算とはいえ、確実に業務は効率化され、人件費は減るはずなのです。そして確かに削減のターゲットとなった業務は効率化され、それそのものの生産性は上がっているのです。

しかし、そこで減った時間を別の仕事、しかもそれが付加価値を生む仕事であれば、経営者も歓迎すると思うのですが、経営層から見ると、さほど意味もない仕事を一生懸命やっている・・・

なぜこういった事象が発生するのかも、恐らくホメオスタシスからのフィードバックである可能性が極めて高いと推測されます。

永久雇用を前提としないスタッフさんが従事している仕事の効率化であれば、効率化された結果、余剰の発生した契約を解除すれば、確実にその分の人件費は削減されます。

こういった部分は、決算書にリニアに反映されるでしょう。

しかし、法的に簡単に解雇することができない永久雇用を前提としたスタッフさんを対象とした人件費の削減を実施する際には、こういった人間の仕組み・機能をよく理解した上で、システム化+αの対策を講じておかないと、その目標を達成するのは極めて困難なのです。

よって、システム化だけで人件費を削減しようとしても、かなり高い確率で失敗するという仮説を立てることが可能であり、その仮説はこれまでの多くの失敗プロジェクトにより強くサポートされる仮説だと考えられます。

個人の減量プロジェクトに置いて、ホメオスタシスからのフィードバックによる現状維持作用が強く働くことで、目標の達成が極めて難しいことと同じく、企業レベルにおける減量も、全く同じくそこで働く人々のホメオスタシスが強烈に作用していることで、極めて困難なのです。

さらに、ホメオスタシスからのフィードバックは、良い・悪いとか、そういったレベルではないという事を理解しておかなければなりません。

確かに変化に柔軟な性格の人と、そうではい人がいます。
そしてしばしば、変化に対してネガティブな人のことを、抵抗勢力なんて呼ぶこともあります。

しかし、この抵抗勢力と呼ばれる人の反応も、生体を維持する機能から派生したリアクションであることをよくよく理解しておかないと、「なんであの人は・・・」なんて事になり、最悪のケースとしてはチームの崩壊という憂き目に合います。

また、ホメオスタシスというレベルからみると、変化に柔軟な人も、そうでない人も、結局は過去の経験から「変化したほうがより良い選択」なのか「変化しないほうがより良い選択」なのかの選択基準が異なっているだけで、その選択基準はホメオスタシスからのフィードバックであることが言えると思います。

つまり、眼に見える行動や表現が異なるだけで、その根っこにある仕組みそのものはみんな同じということです。

だから、変化に柔軟な人=良い人、変化できないひと=悪い人では無いのです。
だって、体温を一定に保っている人=悪い人ではないですよね?

このことは、人をマネジメントする層にいる人は、特に良く理解しておいたほうが良いと思います。このことを理解しておくと、いろんな意味で人に優しくなれます。


さて、そうは言いながらも、やはり時には変化をしないと生命の維持すら危ぶまれることがあるのも事実です。

ダーウインは、「生き残る種族は、強いものでも賢いものでもなく、変化できるものである。」という言葉を残しているそうです。

やはり、常に変化を嫌い、現状を維持するだけでは生き残ることはできません。

しかし、変化する事に対して、強烈に抵抗するホメオスタシスは全ての人間に備わっているので、この機能をコントロールする策をしっかりと持っていくことが、生き残りの鍵、プロジェクトでいうと成功と失敗を決定づける大きな要因になりそうです。

では、このホメオスタシスからのフィードバックに対して、人間は完全に無力なのでしょうか?常にホメオスタシスからのフィードバックに踊らされるだけなのでしょうか?


いえいえ。
そんなことはありません。
例えば個人でもダイエットに成功している人はたくさんいますから。

これにはいろんな成功要因があると思いますが、普遍的事実として、ダイエットに成功した人というのは、ホメオスタシスのマネジメントが上手にできた人という事になります。

っと言うことは、ホメオスタシスをマネジメントする方法は存在するのです。

そして、このホメオスタシスをマネジメントする技術を身につければ、様々な変化を伴う行動やプロジェクトをスムーズにこなすことができるという事になります。

それでは、今回はここまでにして、次回はこのホメオスタシスのマネジメントについて書きたいと思います。


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株式会社ライジングサン・システムコンサルティング
岩佐和紀 URL : http://www.risingsun-system.biz/
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 上級システムアドミニストレータ
 FileMaker認定デベロッパーVer10/11